論文紹介 米国水系 PBDE副生成物が普遍的に存在する新データ公表

ES&Tニュースで流れてきていた。食品安全ブログの方にも同様の記述がアップされていたので,ここではその内容を拝借させてもらうことにする。
今後,こういった論文の掲載を増やしていきたいと思っている。

■[論文]米国の水系にPBDE副産物が普遍的に存在する
ES & Tニュース
New data suggest PBDE byproducts are ubiquitous in U.S. waters
May 27, 2009
http://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/es901200v
ES & Tに発表された論文によるとPBDE難燃材は下水処理でダイオキシン類に変換される。NOAAが4月1日にPBDEが普遍的に存在することを報告しているがOH-PBDEsやダイオキシン類については検査していない。PBDEのあるところにはこれらの副産物もあると予想される。

化学物質問題市民研究会でも,上記のESTニュースを日本語に訳している。
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_09/09_05/090527_est_PBDE_byproducts.html
非常にセンセーショナルなニュースではあるけれど,まず,この報告はまだ定性的なもの(つまり,検出した段階)であって,OH-PBDEsから臭素系Dioxinがちょっと生成されたところで,大きなリスクが発生している,とは言えないだろう。
世界的に,PBDEsへは予防的な対応がとられる傾向にあり,それをこういった研究結果が後押ししているとは思うが,予防的に対応することによる”リスク”を,誰かが語られないものか。

井上の独り言
時間が取れないため,本ブログ上の様々な企画を先延ばししております。もう少々お待ちください。