2009-01-01から1年間の記事一覧

DecaBDE段階的廃止の余波

環境NGOは今回のEPA+3社の決定を“これまでの環境訴求活動の成果”として捉えているようだ。極悪非道な化学物質に勝利したというような意気込みである。 Safer Chemicals, Healthy Families Toxic Chemical DecaBDE: EPA Says Phase It Out, Environmental He…

Albemarleの戦略:eco-friendlyを実現する難燃剤を

12月8日,臭素系難燃剤大手メーカーのアルベマールからニュースリリースが出ていた。 Albemarle(R) Announces Breakthrough in Flame Retardant Materials Technology http://www.albemarle.com/?news=text&releaseID=1363287 詳細部分については明記されて…

モデル,モデル,モデル

Centre for Environmental Modelling and Chemistry(CEMC) Model Index http://www.trentu.ca/academic/aminss/envmodel/models/models.html Centre for Environmental Modelling and Chemistry(CEMC) Spreadsheet Models http://www.trentu.ca/academic…

DecaBDE 米国市場から段階的撤退決定

12月17日,EPAのニュースリリースに以下の様な記事が出た。 EPA Reaction to DecaBDE Phaseout Announvement http://yosemite.epa.gov/opa/admpress.nsf/d0cf6618525a9efb85257359003fb69d/5a60186ade4017e58525768f006df082 EPAが何らかの方針を出したのか…

メモ WEEE指令,RoHS指令改定−理事会,欧州議会の改正提案の修正案について−

ここが知りたいRoHS指令 より 2009年12月11日付け コラム http://j-net21.smrj.go.jp/well/rohs/column/091211.html

RoHS指令改正案に対する修正案(2009年10月22日)

10月22日の段階でRoHS指令改正案が出ていたのですね。 EU環境法規制の概要と動向 http://eudirective.net/rohs/rohs200910.html RoHS改正案に対する2009年10月22日付け修正案は,こちらから。 http://www.europarl.europa.eu/meetdocs/2009_2014/documents/e…

新聞記事に見る環境問題

日本環境化学会が「新聞記事に見る環境問題」というページを公開している。1999年〜現在まで,一年あたり4回に分けて日本の主要な新聞に掲載された環境問題のトピックをまとめたものを公開している。面白い取り組みだなぁと思ったし,昔の新聞記事などを振り…

難燃剤研究では大家 武田邦彦さんの新著

武田邦彦さんの新著が出ていた。大学生協でたまたま見つけて手に取る。まだ購入してはいないが,1,000円というリーゾナブルさが購入にあたっての僕の敷居を低くしている。 科学者が読み解く環境問題 (CMC books)作者: 武田邦彦出版社/メーカー: シーエムシー…

松田裕之さんのネーミングセンス

いつも思いますが,松田先生のネーミングのセンスは読者をそそりますね。面白い。日ごろから考えているからでしょうか。会う度に出てくるギャグは,こういったネーミングを戦略的に考えるために行っている行動でしょうか??(個人的にはそんなこと考えてギ…

RoHSの改革がさらに進む

どうやら,RoHSの対象製品が全電気電子製品に広がりそうなのだという。欧州議会(環境委員会)も大半が対象製品範囲拡大案を支持しており,RoHS改定が進みつつある。 http://chemical.envix.co.jp/2009/11/eu-rohs-20091109.html これまで,RoHSの対象製品や…

久々の休日らしい休日 餅つき大会

研究室の先輩のKTOさんに連れられて,保土ヶ谷区常盤台自治会主催の餅つき大会に参加した。常盤台自治会の範囲の約半分を横浜国立大学の敷地が占めている。今日は朝からまさに晴天で,寒くもなく,いい餅つき日和だった。 実は僕は自治会とかに入っていない…

代替評価専門機関

それにしても前から注目はしていたけど,マサチューセッツ大学Lowellセンターというところの代替性評価はすごいな〜 http://www.sustainableproduction.org/publ.shtml#CleanProduction 水銀を含んでいる製品の特定とその代替性評価をやってのけている。ここ…

公開書簡 CLP/EU HBCDのヒト毒性のレビュー

欧州国連のGHSに基く欧州の分類・表示・包装規則:CLP規則に従い,スウェーデンのKEMIがHBCDに対するHarmonised Classification and Labelling(ハーモナイズド分類と表示)の提案を行っています。 11月4日から公開しており,45日間のパブリックコメント募集…

EUリスクアセスメント完結

10月16日,ECBより,HBCDのEUリスクアセスメントが事実上完結したとのニュースが出ていたことを知った。 ESIS (European chemical Substances Information System) updated with new reports on 10 Existing Substances New European Union Comprehensive Ri…

畝山智香子さん講演会

益永茂樹先生の大学院講義「リスク社会論」では毎年,外部講師を呼んで講義をしてもらうことが恒例になっている。今年は(どうやら僕のお願いが叶ったようで)畝山智香子さんに来ていただけることになった。以前から食品安全ブログのヘビーファンだったし,…

RoHS指令,時代の流れを早めるか

11月19日のENDSレポートの速報によれば,RoHS規制を強化すべきとの主張をつづったRoHS改正案が欧州議会議員(英国選出/緑の党!)より議会に提出されたらしい。 http://www.endseurope.com/22652?referrer=search ENDS EUROPEは無料ではないが,数日間のフ…

リスク評価をどう位置づけるか

11月29日(日),日本リスク研究学会@早稲田の最後のセッションで岸本充生さんが「リスク評価再考:変化する社会の中で適切に位置付ける」というタイトルで講演された。非常にExcitingなプレゼンだった。 5つの社会の変化が起きているのだという。「リスク…

ブログ,順調に動いているようです

皆様 ご迷惑をおかけしました。 ブログが無事本調子を取り戻せたようです。 Yahooブログで書いていましたが,どうもしっくりきていませんでした。やっぱりハテナブログが一番ですね。 エンジニアの方,対応していただいてありがとうございました。僕は元気に…

残留農薬の一律基準廃止:海外はどんどんと進んでいく

畝山さんの食品安全ブログより 情報通知:食品の残留農薬一般最大規制値0.1 ppmを使うことを最小化することについての進行状況 Information Note: Progress on Minimizing Reliance on the 0.1 Parts per Million as a General Maximum Residue Limit for Fo…

ちょっと引っ越します

先日からハテナの調子がよくありません。 とりあえず原因が分かるまで(はてなには原因究明をお願いしました),Yahooブログに仮の雑感を開設することにしました。前回の記事とか中途半端で終わっていてすいません。あと,はてなニュースの記事になりました…

リスク評価をどう位置づけるか

11月29日(日),日本リスク研究学会@早稲田の最後のセッションで岸本充生さんが「リスク評価再考:変化する社会の中で適切に位置付ける」というタイトルで講演された。非常にExcitingなプレゼンだった。 なぜだ?日記更新ができません。 http://blogs.yaho…

日本の科学への財源 大幅削減にNatureも注目

http://www.nature.com/news/2009/091117/full/462258a.html 政府として科学技術にかける財源を他の重要な政策に充てる方針があるのなら仕方ない。そういう方針でやってもらうのは構わない。ただし,政府は責任を持つべきことを忘れないでほしい。 今回紹介…

もしも,BSE全頭検査が「事業仕分け」の対象となったなら…

日経BP関連にFood Scienceというページがある。 http://biotech.nikkeibp.co.jp/fsn/index.jsp 食の機能と安全を考える専門ウェブサイトとして食の安全を巡る諸問題について,食に関わるあらゆる専門家に向けて最新情報を提供している(ほとんど有料,部分的…

NEC,世界最高水準の環境対応ハロゲンフリー樹脂の開発・実用化

2週間ほど前,NECがポリ乳酸を主要な樹脂成分として使用した新世代のバイオプラスチックの開発に成功し,プレスリリースを行っていた。 世界最高レベルの環境調和性を実現した難燃性バイオプラスチックを開発・実用化 http://www.nec.co.jp/press/ja/0911/04…

畝山智香子さん横国大で講演

益永茂樹先生の大学院生への講義「リスク社会論」では,毎年,外部講師の方を招いて講義を行っていただく形式をとっています。今年の外部講師は(どうやら僕のアイデアが採用されたようで)畝山智香子さんに白羽の矢が立ちました。結果,快く引き受けていた…

中西準子さん横国大へHome Coming+講演

横浜国立大学は毎年,学部・世代・属性の垣根を越えた交流・ネットワーク創りの場を提供することを目的としてHome Coming Dayというイベントを実施している。 ホームカミングデーHP 今年はメイン講演で中西準子先生がお話された。演題は「食のリスク,環境の…

規格が研究開発の足かせになってはいないか?

エレクトロニクス実装学会誌に以下の様な論文を見つけた。 小泉徹 (2009). "開発における自由と制約(1) 企画や認証規定が新商品開発の足かせになってはいないだろうか?." エレクトロニクス実装学会誌 12(2): 159-162. 例として“難燃グレードの試験”を取り上…

最近のDecaBDE代替事情

米国ワシントン州は非常に熱のこもったレポートを作る。PBDEのレポートは特にすごい(PBDEの評価レポートに限ったことではないと思うが)。そしてワシントン州のPBDE,特にDecaBDEの評価についてはある程度終止符が打たれたと言っても過言ではないだろう。先…

DecaBDEの規制影響

BSEF (2007) The Facts on "Safer" Alternatives to Deca-BDE (March 2007) http://www.periclase.com/Brome/files.nsf/Lookup/Alternatives_in_TVs/$file/Alternatives_in_TVs.pdf BSEFのDecaBDEと代替物質の関係についてのファクトシートに以下のようなデ…

AMAPレポートの論文版

Science of The Total Environmentから,AMAPのレポート(2009)の論文バージョンが出た。どうやらこの論文をもとにしてレポートが作られた模様。 Cynthia A. de Wit, Dorte Herzke, Katrin Vorkamp Brominated flame retardants in the Arctic environment …