2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

DEFRAという機関の詳細について

これまで,UKにDEFRAという機関があることは知っていたし,ここから出ているレポートを結構参考にさせてもらっていたが,最近食品安全委員会が出した「食品の安全性に関する用語集(第4版)」にその詳細な説明が掲載されているので,ここにも転記することに…

論文紹介 米国水系 PBDE副生成物が普遍的に存在する新データ公表

BFR

ES&Tニュースで流れてきていた。食品安全ブログの方にも同様の記述がアップされていたので,ここではその内容を拝借させてもらうことにする。 今後,こういった論文の掲載を増やしていきたいと思っている。 ■[論文]米国の水系にPBDE副産物が普遍的に存在する…

文献紹介

岸本充生(2008)「LCAを支える理論と手法-Part5 ヒト健康影響の理論と指標」 日本LCA学会誌,Vlo.4,No.4,401-407 死亡影響と非死亡影響をどのように統合するか,DALYとはどのように導出されたもので,また,医療などほかの分野ではどのような共通指標が使…

速報 遂に,LCAで「水の消費」を評価する

LCA

ES&Tニュース(2009年4月22日Web公開) LCA finally takes water into account Catherine Cooney http://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/es901078v これまで,水の重大性は誰しもが分かっていたものの,それをLCIAでは評価することができていなかった。*1 そこ…

環境規制策定の際の社会的要因の大きさとは②

結論② 規制値の策定に当たっては技術的な対策可能性が必ず考慮されている 技術的に不可能な規制は存在しないか,あっても運用段階では強行されないのが普通である。環境規制の策定過程は,実際には,どのような対策技術を実施するかということを巡っての論争…

環境規制策定の際の社会的要因の大きさとは①

電力中央研究所 社会経済研究所の杉山大志さんが(主にこの方が書き下ろしたものとお見受けする),「環境規制策定における科学・技術・社会要因」というタイトルで,自身の研究を取りまとめたものを公開している。→ココ 2003年に内部で取りまとめたものを,…

公開書簡 HBCDの内分泌影響による毒性は,これまでの公式値の200倍!?

…昨年12月初めに公表された,HBCDのEUのリスク評価書で採用されているHBCDのNOAEL=22.6mg/kg bw/dayを出していたグループが,さらにHBCDの(内分泌)毒性について新たな論文を出しています。…。 (FIREプロジェクトの結果がここに出てきているという認識でよ…

公開書簡 eChemPortalの存在を知る(遅めの認知)

eChemPortalとは… OECDで構築された,加盟国や国際機関が有している既存化学物質のハザード情報などに関するデータベースを一括して検索できるポータルサイト http://webnet3.oecd.org/eChemPortal/Home.aspxNITEが自身のHPで紹介していますが,公開始まりは…

公開書簡 OECDの(定量的)構造活性相関モデル(Q)SAR Application Toolbox

OECDから,構造活性相関(QSAR)モデルが開発され2008年10月に公表されていたようです。 OECDの(定量的)構造活性相関モデル(Q)SAR Application Toolbox http://www.oecd.org/document/23/0,3343,en_2649_34365_33957015_1_1_1_1,00.html 簡単に説明すると…

OECDの難分解性・長距離移動性評価ツール

以前にも紹介したことがあるけれど,OECDが公開しているツール OECD Pov & LRTP Screening Toolを最近触っている。このツールのすごいところは,利用対象者が化学物質製造者,各国政府機関であると位置づけているところにあるんじゃないかと思う。そして,あ…

農業と生物多様性について

永井孝志さんの雑感には以下のような記述があって,いつもそうだ,そうなんだよな,と感心してしまう記述が多々ある。ここではその中の一文を紹介。 農業とは単一の生物(作物)を超高密度で生育させるために他の生物を排除させることなので、生物多様性とは…

PPCPsの下水処理過程のデータベース作成による明確化

ECのDG Environmentの最新ニュース(5月20日)。下水中PPCPsに関するデータベースを作成し解析することにより,PPCPsの知見を得るという内容の論文が出ているとの報告。 PPCPsと下水処理場の除去率等に関する,メタアナリシスのようなもの。文献のほうはScie…

KATEをもう一度使ってみる

KATEのネットバージョンを使ってみる。 前回と少し異なる値がでた。これについての実測値との比較,前回との値の違い等の考察は次回に。

RoHS追加・候補物質についての議論

2009年2月20日に難燃剤セミナーが行われました。その際に配られた資料を先程パラパラと見ていて,下記のような記述を発見。そうか,そんな流れになっていたか。<RoHS追加・候補物質についての議論> 追加物質の候補としては最初の段階で40物質だったようだ…

COP4開催とPFCsとリスク

5月4日〜8日までストックホルムにて,POPs条約によって規定されていた会議COP4が開催されました。新たに9つの物質がPOPs条約の付属書に追加されることとなりました。付属書Aへは7物質(3種の難燃剤(群)を含む),付属書Bヘは物質,付属書Cへ1物質という振…