SOCOPSEという団体

EUが新しく設置した水に関する指針(2000/60/EC)により,高有害物質に対する新たな排出削減戦略が必要となり,政府・産業界・EU政策立案にとって実現可能かつ費用対効果の良い政策の導入が必要になったため,EU各国によって設立された団体のようだ。
ここのあるドラフトはすべてフリーでダウンロードできる。
http://www.socopse.se/content/downloads.4.4a4d22a41128e56161b800011270.html
Priority Hazardous Substancesとして設定されている物質は10物質;

  • PAH,PBDE,Hg,Cd,TBT,ノニルフェノール,HCB,Isoproturon,アトラジン,DEHP

2008年の終わりくらいにはまだ6物質しかドラフトが公開されていなかったが,さすがに今になると,すべての物質に置いてドラフトが公開されているし,そのドラフトも更新されてきている。
この報告書の特徴は「コストの議論」が行われているということ。これまであった様々なレポートで,ここまでコストの議論をしている報告はあまりお目にかかっていない(特にPBDEのドラフトは定量的なコスト算出がなされている)。
また,サブスタンスフローを各物質について作っている。DecaBDEをCRM(2008)のそれと照らし合わせたが,大きな違いはない(使用量はEUのほうが2〜3倍は多いのに)。ということは,環境排出推定が日本の方が大きめに出しているということ?