HBCDの最新情報in日本 2報

大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph 第79号
臭素系難燃剤ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)の食事からの摂取量」
http://www.iph.pref.osaka.jp/merumaga/back/79-1.html

以下,いくつかコメントを。
「PBDEの代替品としてヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)の需要が増加してきています」というのは,少なくとも日本では当てはまらないと思う。まず,PBDEの需要量が減少してHBCDの需要量が増加=(イコール)代替されているという因果関係は証明されていないし,証明できるようなデータもない。また,PBDEとHBCDでは,その用途に大きな違いがある(一部同じではある)。さらに,近年,HBCDの需要量は減少傾向にあり,かつ,事業者による自主的削減計画が走っているため,リスク上昇が現在も懸念されるとはなかなか言えないのではないか。

  • 神奈川県産業技術センター研究報告 No.15/2009

溶剤抽出による発泡ポリスチレンからの臭素系難燃剤除去
高橋亮,田宮瑠璃子村上和雄,猪野栄一
神奈川県産業技術センター研究報告,No.15,p62-63
http://www.kanagawa-iri.go.jp/kitri/kouhou/kenkyu_houkoku/H21/houkoku62.pdf

ポリスチレンをリサイクル(平行リサイクル)するためには必要な作業。どれくらいのコストになるのか,知りたいところ。純度はどのくらいのXPSでないとダメなのか。
そしてそもそも,純度の高いXPSからHBCDを抽出する必要はあるのか。リサイクル先は有価物に成りうるか。