北米EPS協会のHBCDファクトシート

いつ公表されたのかはわからないが,少なくとも2009年3月以降に出たと思われるHBCDのファクトシートを見つけた。
EPS Molders Association HP→http://www.epsmolders.org/
HBCD Use & Application in EPS & XPS foam insulation PDF

内容についていくつかメモ。

  • HBCDはポイントソース(恐らく製造工場とか,製品工場とかの近く)の底質に偏在し,底質生物に毒性がある(井上:ポイントソース周りにしか偏在しないなら,POPsとして議論される必要はない)。
  • HBCDのポリスチレンフォームからの放出が負荷が掛けられた実験室環境下において,4週間以内の観察で0.05%以下の放出が認められ,放出は徐々に減少していた[1][2]。

[1]'Leaching of Hexabromocyclododecane From Expanded Polystyrene Under Acidic Conditions', Association of Plastics Manufacturers of Europe, Dec 1996
[2]'Environmental Waste Classification of EPS and XPS Foam Boards Containing Hexabromocyclododecane as Flame Retardant', CEFIC, Feb 2009
(どちらもWebで探し当てることができなかった。)

  • HBCDの環境への放出はほとんどが繊維製品からである(86%)。さらに,そのうちの92%が水域へ流出している(KEMI 2006 からの引用のようだ)。