DecaBDE段階的廃止の余波

環境NGOは今回のEPA+3社の決定を“これまでの環境訴求活動の成果”として捉えているようだ。極悪非道な化学物質に勝利したというような意気込みである。

Safer Chemicals, Healthy Families
Toxic Chemical DecaBDE: EPA Says Phase It Out, Environmental Health Advocates Applaud and Ask for More Protection
December 18, 2009

DecaBDEの毒性影響に関しては,どんな化学物質のコトを言っているのか,なんだかよく分からないくらいに言いたい放題。そんなに危険な物質なら,とっくに世界中で禁止されているというのに。
自分たちにリスク(行政的コスト)が降りかからないからどんどんと要求は高くなっていく。その理由は,“EPAが禁止したくらいの悪い化学物質なのだから”。

  • もっと安全な物質への代替を求めよう!
  • 毎日我々が使っている製品中に,現在も入っている極悪物質DecaBDEの暴露はどうなる!?

さて,今回かなり勢いづいてしまった環境NGOEPAはどう対処し,どう沈静化を図るのか。そもそも沈める気なんてない?
今回のEPA+3社の決定はScienceベース(リスクアセスメント)に則ったものではなく,単なる予防的措置である。予防的かどうかも疑問だが。この決定が“Scienceベース”で行われた,とは絶対に言わせてはならない。